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グラフ山形と周平独言


 藤沢周平の熱烈なファンの友人「Kochan」さんから『月間 グラフ山形』(東北出版企画)に掲載された『周平独言』の詳細な情報が送られてきた。感謝である。今までグラフ山形に掲載された作品(エッセー)は全て『周平独言』(中央公論社刊)サブタイトル「周平独言」に編纂されていると思っていたが、意外にも掲載されていない作品が存在していたことが判った。(私だけかも知れませんが・・・)  以下はオリジナル「周平独言」の全作品の一覧表である。

タイトル 発行年月 単行本編纂有無
ある伝記のこと 1976/09月 ×
一杯のコーヒー 1976/10月  
流行嫌い 1976/11月  
講演が苦手 1976/12月 ×
小さな親切 1977/01月  
雪のある風景 1977/02月 ×
えらい人 1977/03月  
宮崎先生(1) 1977/04月  
宮崎先生(2) 1977/05月 10  
村に来た人たち(1) 1977/06月 11  
村に来た人たち(2) 1977/07月 12  
陸羽東線(1) 1977/08月 13
陸羽東線(2)  1977/09月 14  
今年の夏 1977/10月 15  
大衆と政治(1) 1977/11月 16 ×
大衆と政治(2) 1978/10月 17 ×
まるめろ 1978/11月 18  
書斎のことなど 1978/12月 19  
小説のヒント 1979/07月 20 ×
侮るべからず 1979/08月 21  

単行本編纂有無欄の×印は、編纂されていない作品である。(青い字で表記
△は藤沢周平全集26 阿部達二氏の解説によって判明・・未掲載であった

2008/7/30刊行された文藝春秋の「帰省」には全て編纂された。(2008/8/4追記)

 上記の如く6作品が単行本(文庫本)として編纂対象から外れている。その理由については不明であるが、文章を読むと個人的にはそれなりに理解できるような気がする。
 全部で20作品が、2号から21号迄連続して掲載されているが、一方で「グラフ山形」自体が1977年11月第16号で一旦中断され、凡そ一年後に17・18・19号、更に約半年後に20・21号として出版されている。出版社としてそれなりの理由があったのであろうが、ここでは言及しない。

 グラフ山形は、短編作品『三年目』が発表されたグラビア雑誌であることはファンの知るところである。同時に『庄内散歩』・『やまがた散歩』と言う雑誌にも藤沢作品が発表されているようであるが、一部の作品『寒かった話』『四十の坂』『上野駅で』等、5作品しか確認出来ていないのは残念である。是非これらの全貌を把握したいものである。

2007年7月記  

その後調査して、その全貌が判明した。庄内散歩  やまがた散歩 をご覧下さい。

 2012年1月藤沢周平全集26が発刊され、その中で「周平独言」に編纂されている『陸羽東線』(2)だけが掲載されていることが解説されていた。『陸羽東線(1)』が割愛された理由は全集に書かれているので、ここでは省略するが上記の表を修正した。このエッセーは初出以降初めて全集に掲載されたことになる。

2012年1月追記 


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